NIWA MAGAZINE

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「12ヶ月の星ごよみ」vol.10 処暑 文/若杜 知美

20160823

vol.10 「処暑」(2016/8/23-2016/9/21)

 

暑さが少しずつやわらぎそっと落ちつきはじめる
「処暑」の8月23日
太陽はしなやかにおとめ座へと進みます

 

綿の実がはじけてふんわりとした綿花が
中から顔をのぞかせるように
夏の明るさの中で発見した自分らしさを
清らかに誰かのために差し出していきます

 

日を追うごとに秋の繊細な表情を感じる時間は
昨年の夏からの一年間をじっくりと確かめて
次の世界へと送り出していく
段階的で大きな移行の時期でもあります
八月の終わりごろには
夏の余熱を感じながらもしだいに空気が澄みきっていき
秋の音もはっきりと聞こえてきます

 

ここから約一ヶ月かけて狭間の世界を行き来しながら
時間をかけて柔軟に調整をしていきます
そして交錯する二つの季節の中を
いくつもの旋律が重なり合い
全体を調和させながらひとつの曲を奏でるように
バランス感覚を持ってモノゴトの価値を見極めていく
実りや豊かさを享受する季節にふさわしく
美しく愛しい生命のめぐりを感じていきます

 

9月に入り麦の穂が黄金色に実るころ
おとめ座で金環日食の新月となります
次の世界への扉を開ける前に
自分自身を整えて静かに自分を見つめてみる
さまざまなものを一度ばらしてみて
潔くすっきりとさせていく
暑さもそろそろ最終章
背中を押されながら
丁寧に実りを受け容れる空間をつくっていきます

 

空気がしっとりとして朝夕に露が降りると
菊の花に願いを込めて無病息災を祈る
重陽の節句が各地で行われます
はかなさが漂う秋景色の中で
9月9日に木星がてんびん座へと移動します

 

様々な絵の具が混じり合うように多様な世界観を知り
自分自身も変容へと向かうグラデーションの時間から
はっきりと美しくデザインして形を作りだし
その力や魅力を対話へと繋げていくような
新しい一年がはじまります

 

まぜこぜの中を経験したからこそ洗練が生まれ
今までにない価値を創造することができます
そしてそれには自分ひとりだけではなく
誰かと真正面から向き合っていくことが大切になっていきます
関わり合うことが紡ぐ世界がここから広がりはじめます

 

9月17日にはうお座で月食の満月に
秋つばめが長い旅路へと旅立ちます
やさしい輝きを放つ月を見るココロの内側も
美しく照らされ満ちて潤いを受け取ります

 

大きな流れの中で
今までの境界線を越えていく
それは目の前に見えるものだけを信じるのではなく
深く広く世界を包み込んでいくことが
次の展開へと繋がっていきます

 

大きな節目が躍動的に訪れる交響曲のような一ヶ月
丁寧に育まれた自然の恵みを受け取るように
それぞれの新たな季節を迎えられますように

 

次回は「秋分」
てんびん座の時間にお会いしましょう

 

 

若杜 知美

ホロスコープセラピスト/ヨガ講師

京都在住。

子供の頃から星の世界に興味を持ち独学で学び、

ヨガやアーユルヴェーダの講師として、星のリズムを自分自身の生活に

取り入れながら、自然の流れに寄り添う暮らしをテーマにしている。

「星とワインのおはなし会」「ムーンサイクルヨガ」など

天体のリズムを意識し、心や体が自然と調和するワークショップを開催。

 
photo 比叡山に咲く秋桜