NIWA MAGAZINE

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耳を澄ませれなければ、分からないことの方が多い 文/小川敦子

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雨がしとしと降る中、禅寺の庭で、こころを「無」にして過ごす。

聴こえてくるのは、雨水がもたらす音。屋根に雨が当たる音、砂利に降り注ぎ、吸収されていく水の音・・・そのどれもが心地よく、ひとつとして同じ音は存在しない。自然がもたらす音は、複雑で、奥深く、そして、研ぎ澄まされている。聴き耳をたてて、音がもたらす世界に身もこころも預けてしまう。

禅寺の庭は、ひとつの小宇宙を表しているから、その音の世界に存分に浸ることは、自分自身が、小宇宙の中に入ったように、ものすごい解放感に包まれるのだ。

庭は、訪れる人をおもてなしする<心の表現の場>。その表現を、ぜひ聴き耳を立てて感じてみてほしい。そこには、もっと開かれた、自由な世界が存在するはずだから・・・・