NIWA MAGAZINE

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ワインと星と12ヶ月 vol.24 「ゼロ地点」

 

20190321

 

地球に光の橋が架かるように

太陽の時間と月の時間が

おなじくなる瞬間

 

自然界はひとつの巡りを終えて

螺旋を上昇しながら

次なるはじまりを迎えます

 

一年の巡りのゼロ地点に立つ

この日の歓びを祝福するかのように

太陽と対面した月の光が満ち満ちて

この日が大きな節目であることを

知らせてくれるようです

 

寒さで凝り固まっていたカラダも

じんわりとゆるみはじめて

わたしたちの内側にも

ふつふつと蠢きだすような

ここからはじまる生命があります

 

それはこの一年を通り抜けて抽出された

純粋なひとしずくのエッセンスであり

もうあと戻りすることのできない

勢いのある生のエネルギー

 

あらゆる生命がいきいきと萌え出づるように

シンプルでまっすぐに生きることを肯定するチカラ

 

世界が新しい時代へと移り変わりつつある中で

古きものたちを解体していきながら

今立っているこの場所の

土の香りや記憶を

今一度辿っているのかもしれません

 

3月が終わろうとする頃

桜のトンネルをくぐり抜けるように

未来への夢を見ながら

すっきりと前へ向かって

歩みを進めていくような感覚を

味わうことができそうです

 

大きな波が繰り返されると

少し船酔いしたような

不安や目まぐるしさを感じますが

4月に入ると

少しずつ落ち着きがもたらされてきます

 

やわらかなピンク色のやさしさに

ふんわりと包まれながら

昨年の晩秋の頃から

遠く見据えて目指してきた願いを

手のひらにとって眺めながら

調整をしなおしていくようなことも

はじまりそうです

 

天秤にかけるように

太陽と月の時間が美しく釣り合う中で

わたしたちの内側でも

今まで辿ってきた道と

これから進みゆく道とが

おなじように照らされてはじまる一か月

その締めくくりにもう一度

ココロの中の想いを確認し

扉を開いていきます

 

まっさらな靴をおろして

外へと一歩を踏み出す

ワクワクした気持ちを大切に

素直なワタシと出逢う一か月

 

清らかな光のもとで

無邪気な心持ちを大切に

素敵な一か月となりますように

 

+recommended wine+

 

Domaine Mont

Monpe 2018

 

北海道余市にて山中敦夫さんが手掛けるドメーヌ・モン。余市町登町の日本海が一望できるヴィンヤードでピノグリを育てています。

大学在学中にスノーボードの魅力に取りつかれた山中さんが北海道内のスキー場でインストラクターとして働きはじめた経験がきっかけで、北海道の季節を感じる農家の仕事に憧れ、ワイン用ブドウ栽培農家の道に進むため、ドメーヌ・タカヒコ・曽我貴彦さんの元で栽培と醸造を学ばれました。ご自身のワイナリーはまだはじまったばかり。

自ら育てるピノグリを使ったワインが味わえるのはもう少し先。北海道函館のワイナリー、農楽蔵で造られていたペティアンの原料となっていたナイアガラを引き継いで造られたモンペは、オレンジがかった色味のやさしくまろやかなスパークリング。春のはじまりに、口の中ではじけるやさしい泡、そして華やかな香りとフルーツを口に含んだような味わいに思わず笑みがこぼれる一杯です。

 

 

 

 

 

若杜 知美   ホロスコープセラピスト/ヨガ講師/ソムリエ

 

京都在住。天体の流れを読むことや、ヨガやアーユルヴェーダを実践し教えることで、ひとりひとりが自然の一部であることを感じ、自分らしく生きる智慧を伝えている。また、京都坊主BARにソムリエとして従事し、わたしたちが暮らす日本の大地と自然の巡りによって育まれるワインを、造り手たちの想いとともに、日々出逢う人たちと分かち合うことを喜びとしている。

京都坊主BAR

http://bozubar.tumblr.com