NIWA MAGAZINE

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湯気心地vol.3 「コーヒーを巡る旅」 文/岸本展明

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2018年2月に中米のグアテマラ、ホンジュラスのコーヒー農園を訪れた。1~3月は中米の方では丁度コーヒーの収穫時期である。6年前に自家焙煎のコーヒー屋を始めたとき、まさか自分が産地を訪れ生産者に会う事があるとははっきりとイメージできていたかは定かではないが、この初の中米訪問の体験は忘れることはないであろう。

 

大きなアメリカ大陸を北と南に分けその真ん中に国々が密集していて、そのエリアが中米と呼ばれる。その中の多くの国がスペインの領地だった過去をもつ。そのため言葉はスペイン語。ラテンの血が流れる人種も多い。文化もスペイン文化が多く入り込んでいる。実際に訪れたグアテマラは3年前に訪れたインドネシアの街の雰囲気や空気感や色味などが似ていた。やはりコーヒーの産地は離れていても緯度が似ていて雰囲気が似るものなのだろうか。不思議なものだ。

 

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グアテマラは原住民も約50%存在していて混血もその他の国より多くないからか、皆が皆ラテン系の感じ、というわけではなかった。原住民の人々は、髪色は黒く、肌も浅黒く背もそんなに高くない。そして割とシャイ。どこか日本人と似ているなと思った。先祖を遡っていくとどうやらモンゴロイドらしい。どうりで。

 

訪れた町は大きく分けてウエウエテナンゴとアンティグアの二つ。どちらもコーヒーの名産地である。高山地帯のウエウエテナンゴ、火山のふもとにある古都アンティグア。どちらもそれぞれの地形、気候による質の良いコーヒーが出来ている。特にアンティグアは私のお店でも長く買わせてもらっているラタシータ農園のコーヒーが生産されている町でもあり、訪れるのを本当に楽しみしていた。

 

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名門サンセバスチャン農園の一部を農園主のファンパブロ氏がラタシータ農園(小さなカップという意味)としてコーヒーを栽培している。小さなと言ったって75haあるその農園はとてつもなく広い。我々はピックアップトラックの荷台にのせてもらいゆっくり農園全体を回ったが一周するのにゆうに2時間はかかっていた。その景色は圧巻。一面にコーヒーの木だらけ。そして全てちゃんと計算されて植えてあり、また収穫もきっちりと管理されていた。収穫後の脱穀や発酵、精製まで全てここでやっている。研究も重ね新たな手法もどんどん取り入れている。それは輸出機能までももつ大きな組織として農園を管理しているラタシータ農園だからこそ出来ることであり、すべてのコーヒー生産者が出来ることではない。農園内には学校や病院もあり働く人への環境にも配慮がされている。

 

そこまで徹底して管理をされたコーヒーが日本に届き、そして島根の私のお店に届き焙煎をし、そして飲んでくださるみなさまのもとへと届く。これはけっして当たり前の事ではない。関わる全ての人の内誰かが怠けていたらこの良いラインは乱れてしまう。そんなバトンをうけとってする焙煎は絶対にこのコーヒーの良さを阻害する事なく素晴らしいフレーバーをそのまま出すものにしたい。焙煎で美味しくする!なんて事ではなく元々美味しいそのコーヒーを邪魔することない技術をまだまだ突き詰め続けたい。そうますます思った農園訪問になった。

 

結局のところ、行き着くのは、それなのです。

 

岸本展明
2008年古民家を利用したカフェをオープンさせる。それと同時にコーヒー豆の焙煎に興味を持ち2013年に現店舗に移転の際焙煎機を導入し自家焙煎のコーヒー屋をスタートする。生産者が明らかで、質が高く、かつ、持続可能な生産体制にある「スペシャルティコーヒー」のみを扱い、日々焙煎に精進している。コーヒーに含まれるー様々な魅力に惚れ込んでいる。

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