NIWA MAGAZINE

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素材ありきのlabo85の料理  vol.3  文/嶋田葉子

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Dish:パンとオイルと旬野菜のサラダ Panzanella

 

材料: 約2名分

カンパーニュ

(少し固くなったもの)  2枚

旬野菜のスープ      適量

冷蔵庫の常備菜        お好みの物を好きなだけ。

赤玉ねぎのピクルス

きのこのオイルマリネ

ぶどうのピクルス

ラディッシュ

クルミ

など....

 

オリーブオイル    たっぷりとかけた方が美味しい

塩(あればハーブ塩) 適量

黒胡椒(お好みで)  適量

 

作り方:

1.ボールに少し固くなったパン(ふわふわと柔らかめの物などは軽く焼くと

良い。)を手でちぎっていれ、その他の材料は一口大に切って混ぜ、なじませておく。

2.器に盛り、フレッシュなオリーブオイルをたっぷりと振りかけ、仕上げに

塩、胡椒、砕いたナッツ、レモンをお好みで絞って完成。

 

Memo:

バケットやカンパーニュなど粉の美味しさが分かりやすい

パンがよく合う。

秋冬ならば旬の野菜は火を通したほうが美味しいものが多いので

根菜でポトフやラタトゥイユなど作って次の日にパンを入れて

チーズをかければグラタンとしても楽しめる。

季節の果物を入れても美味しい。

ワインにも良く合うので、少し飲みかけのワインをふり入れるのも

おすすめ。

仕上げに季節の柑橘の果汁や皮をすりおろしたものを加えると

彩り&香りもよく仕上がる。

 

 

Oilでツナガル、オイルでつなぐ。

 

さらさら、

とろーり、

キラキラ、

黄緑金に輝く

艶、つや、ツヤ..

 

というのが私にとってのオイル。

 

新鮮さが肝になるオイル選び。

手に取って触れたり、形をみたり、匂いを嗅いだりできる野菜

などと違ってなかなか選ぶ基準も難しいもの。

ここはやはり“五感”を使って自分好みのものを選ぶと間違いない気がする。

そのためにも日頃からいろんなものに触れる機会をなるべく多く作り、

“五感を鍛える“のはとても大事だと改めて感じる。

 

数年前、その新鮮なフレッシュな香りと風味が

衝撃的でそれまでのオイルの印象をがらりと変えた

オリーブオイルとの出会いがあり、すっかりその魅力にハマった。

以来、それが私の中の“オイルの基準”になった。

 

そんな美味しいオイルが料理の脇役ではもったいない。

と、ほぼ毎日のように口にするものにかけて食したり、

飲んでみたり、といまや私の日常には欠かせない物のひとつ。

手間ひまかけて作り出される良質なオイルは高級食材でなくとも

素材の魅力を十分に引き出し、そこには欠かせない大きな存在感を

見せつける料理になれるのだ。

 

例えば、

“パンツァネッラ”というイタリアの田舎風サラダ。

材料といえば固くなってしまったパン、余った野菜に

オイルと塩とビネガー。

なんだかあまり期待がもてない料理を想像してしまいそうなラインナップだか

それだけに口にしたときには何ともいえない幸福感に満たされる。

固くなったパンが旬の野菜の旨みやミネラル豊富な水分をたっぷりと含み

ポソポソな食感がジューシーに変身。粉や野菜のミネラル,旨みを引き出す

美味しいお塩とその全ての食感、香りや味をうまく繋いでくれる

上質でフレッシュなオイルがなんといっても主役のこの一皿。

 

一口食べると、ジュワッと旬の野菜の旨みとジューシーなオイル

がパンから染みでてあとから少し青いレモンの苦みの香るフレッシュな

オリーブオイルが追っかけて鼻に抜けて香る。

 

 

 

美味しい!

ただそれだけ、

それだけで十分。

シンプルなだけにとても分かり易い。

よけいな物をそぎ落としていくことで

隠れていた良さが引き立ってくる。

 

物が豊富でなかった時代に生きた先人の知恵によって

改めて気がつく物の価値感。

丁寧に作られた素材と作り手への感謝の気持ちが溢れる。

 

今、手元にある物で十分。

足りるを知る。

そこにあるものでつくるから、

旬の物が満載で季節感もでる。

二つとして同じ物は出来ない。

一期一会。

 

だからこそ、

の魅力がたっぷり詰まった料理の世界。

ここに私の求めている料理の全てが詰まっている気がした。

 

labo 85/嶋田葉子 プロフィール

旬の素材を使った料理研究やケータリングを行う「labo 85」主宰。国内海外のオーガニックレストランでの調理やケータリング、インテリアショップでの勤務を経て現在に至る。期間限定カフェやレストランメニューの開発など国内、海外問わず幅広く活動。オリーブオイルソムリエの資格を生かしてさまざまな素材に合うオリーブオイルを提案するメニューなども研究中。

www.labo85.com