NIWA MAGAZINE

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食と色彩、そして実験 vol.25 文/嶋田葉子

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今月の実験

無花果のスパイスコンポート

無花果+バニラ+カルダモン+シナモン+ジンジャーシロップ+赤ワイン

 

 

窓を開けると金木犀の香りがふんわり届きあっという間に秋の気配な10月。朝の暖かい飲み物も美味しく感じられスパイスの香りが恋しくなるのもこの時期。秋雨日和にぴったりな仕込みにはいちじくにスパイスの効いたジンジャーシロップを合わせたコンポートに決定。

 

食べごろの無花果が並ぶとつい買ってしまうのが難点。痛みが早いのでもっぱらコンポートにして保存が定番。無花果のまったりとした果肉&プチプチの食感が楽しく、様々なリキュールやスパイスと合わせて作ることも多いのですが、今回のシロップベースには秋を思わせる濃紫色をイメージして赤ワイン+スパイスの効いたジンジャーシロップを合わせて。

 

自家製のジンジャーシロップを作ったなら、その生姜もぜひ一緒に。ジンジャーシロップには体を温めてくれるカルダモンやシナモン、クローブ、胡椒などを。これだけでも十分なのですが、シロップ鍋に冬に向けて仕込んだラムレーズンとそこに一緒につけておいたバニラビーンズを投入。

 

コトコト弱火でゆっくりといちじくにシロップを染み込ませるように煮ているとなんだか懐かしい気持ちになるスパイスやバニラの香りが部屋中に漂ってなんとも幸せな時間。せめて一晩落ち着かせた方が風味が増すのはわかっているのだけれど、この甘い香りの誘惑にはとうてい勝てるわけもなく、淹れたての暖かい紅茶を片手に、まだほんのりと暖かいコンポートを味見。シロップが染み込み柔らかく、とろける食感になった無花果にふわっと鼻にぬけるバニラとラムの香り、に続いてシナモン、カルダモンなどのスパイスが紅茶にもぴったり。

 

大きめの瓶にシロップと一緒にたっぷりと詰め込んで保存。そのまま紅茶、グラノラ&ヨーグルトに入れたりアイスクリームに添えてデザートにも。更に赤ワインに漬け込んだシロップはドレッシングやお肉料理のソースに活用してみたり冬のサングリアのベースにも大活躍なので多めに作っておくと便利。これから寒さの増す夜には少し温めたコンポートをブルーチーズやカマンベールチーズ、くるみなど添えて、デザートワインやポルト酒、ウイスキーと頂くのもオススメ。

 

これから秋の夜長、読書、映画鑑賞のおともに楽しみが増えそうな予感。

 

 

 

labo 85/嶋田葉子 プロフィール
旬の素材を使った料理研究やケータリングを行う
「labo 85」主宰。国内海外のオーガニックレストランでの調理やケータリング、
インテリアショップでの勤務を経て現在に至る。期間限定カフェや
レストランメニューの開発など国内、海外問わず幅広く活動。
オリーブオイルソムリエの資格を生かしてさまざまな素材に合うオリーブオイルを
提案するメニューなども研究中。
http://hacolabo85.wix.com/labo85