NIWA MAGAZINE

  1. exnibition
  2. trip

食と色彩、そして実験 vol.8 文/嶋田葉子

2016-04-13 11.57.40-1

 

 

今月の実験

[山椒+はるか+柚子] x 自家製ジンジャーシロップ

 

山椒と旬の柑橘のジンジャーエール

 

草花が次々と芽を出し、花を咲かせ、

満開の桜と新緑の美しい葉桜の両方が楽しめる4月。

実家の木の芽が次々と芽を出すので柔らかいうちにせっせと摘み取りにいき,この時期ならではの香りと彩りを日々楽しむのが最近のお気に入り。

常備している自家製ジンジャーシロップもこの時期を境に衣替えに。

冬は温めて飲む事が多いジンジャーシロップも春先頃にはすっきり,さっぱりと飲みたくなるもの。普段はフレッシュミントやレモンをきゅっと絞って加えたりするところを今回は旬の木の芽と柑橘の組み合わせに置き替えて実験。

 

山椒と生姜。

 

青々とした奇麗な新芽が空に向かって延びていくのに対し生姜は土の中で、と育つ環境は異なるのに、ほんの少し加えるだけでピリリとした辛みと香りが、しっかり主張するという特徴は似ている両者。山椒には胃腸不良、鎮痛、血行を良くするなど生姜同様の効用もあるので季節の変わり目のこの時期には、ぴったりな食材。

 

そして旬の柑橘の中でも“はるか”がオススメ。酸味の強そうな鮮やかな黄色い皮に相反した甘味と瑞々しい果肉が、山椒&生姜の香りと辛みのパンチと好相性。酸味が物足りない印象なので仕上げに柚子をすこし加えてみる。“はるか”は柚子系統の日向夏が親である事に納得。瑞々しい甘味はそのままに香り高い柚子の酸味が加わり、山椒の青々とした香りと少しの苦みが新春らしい後味。リフレッシュには最高の組み合わせの新春らしいジンジャーエールの完成。

 

おともには、ナッツに山椒,スパイス、ジンジャーシロップ,味噌などを加えてつくった甘辛い“スパイスナッツ”がぴったり。ピリピリと辛さの刺激が強過ぎ...?!と思いきや、辛みだけで終わらないのがこの山椒の新芽の素晴らしいところ。刺激的な山椒の青い香りが鼻に抜けたところに生姜やスパイスが便乗して心地よい刺激のダブルパンチで胃腸がとたんに目を覚ます感じ。山椒の新芽のでるこの時期限定の“定番ジンジャーエール”になりそうな予感。

 

 

そして

すっきりとした爽快感の余韻を楽しみながら

自家製の柚子チェッロで割ってみてもいいかも、とか。

初夏の白いサングリアに使えるかも、とか。

まだまだ山椒ジンジャーエールの可能性は広がるばかり。

 

旬の食材と色彩。

様々に試行を重ねながら、そこから受けるインスピレショーンに

自分の五感を忠実に織り交ぜ「美しい食」を生み出す

labo85の食の実験。

まだまだ、これからはじまったばかり・・・

 

 

 

labo 85/嶋田葉子 プロフィール

旬の素材を使った料理研究やケータリングを行う
「labo 85」主宰。国内海外のオーガニックレストランでの調理やケータリング、
インテリアショップでの勤務を経て現在に至る。期間限定カフェや
レストランメニューの開発など国内、海外問わず幅広く活動。
オリーブオイルソムリエの資格を生かしてさまざまな素材に合うオリーブオイルを
提案するメニューなども研究中。