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食で巡るフランスの置き土産 ベトナム・ホーチミン編  vol.2 文/野久尾 啓

バインミー以外にも、まだまだフランスの名残が感じられる美味しいベトナム料理があります。謂わば、ベトナム洋食。小さなフランス料理屋のオーナーシェフという観点でいくつかご紹介致します。

 

■バインミーだけじゃない。フランスの名残を味わうベトナム洋食

 

 

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1. ラグー

上記写真は、ラグー  ra gu という煮込み料理です。牛肉や鶏肉をトマトペーストで煮込むシチューのようなもので、人参やじゃがいもと一緒に煮込まれ、身体にじんわり沁み渡るような旨味が特徴です。ベトナムのふわふわスカスカのバゲットをスープに浸しながらいただきます。ラグー は、プリンやヨーグルトなどで有名な、牛乳屋直営の軽食屋「キムタイン」で食べられます。ガイドブックにも載っている店なので、気軽に訪ねやすいのも良いですね。

 

kim thanh キムタイン

住所: 4 Le Van Huu , District1 , HCMC

営業時間:10:00~22:00

 

 

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2. ボーコー

見た目はラグーに似ていますが、ボーコー bo khoは、似て非なるベトナム洋食です。謂わばビーフシチューなのですが、ラグーと違い、少し甘みがあり、そこにレモングラスの香り、ヌクマム(魚醤)の塩気と旨味、中華のスパイスである五香粉の香りが加わった、ハーバルでスパイシーな味わいが、奥行きのある旨さを感じさせます。

ラグーと違い、じゃがいもは入らず、煮込まれている具材は牛肉と人参だけです。フランスの古典料理に、ブッフ アラモードという牛肉と人参の煮込みがあり、そこにルーツを持ち、現地化したベトナム洋食です。肉は煮込まれるほどにコラーゲンと旨味が溶けでるスネ肉が主に使われます。牛の出汁を存分に味わえます。パンと食べるのはもちろん、他の楽しみ方として、フォー入りのボーコーというものも在ります。フォー屋さんにはたいていよく置いてある料理ですので、違ったフォーの楽しみ方も楽しんでみてはいかがでしょう?

 

 

おすすめは、下記の2店舗です。

Bò Kho Út Nhung

住所: 109/7 Nguyễn Thiện Thuật District 3,HCMC

営業時間: 13:00〜22:00

 

Vũ Huy Tấn通りの路上ボーコー屋台

住所: 32D Vũ Huy Tấn, Phường 3, Bình Thạnh, HCMC

営業時間 : 6:30〜11:00

 

 

 

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3. ビッテッ

 

牛鉄板に乗っているのは、ビッテッ bit tet(牛肉のステーキ)です。ベトナム人は朝からステーキを食べます。なので、肉は薄く量は軽めで、案外ぺろりと食べられます。シウマイ(肉団子)がのっていたり、タレが醤油味なのはアジア的な味ですが、添えられている「パテ」はまさにフランス由来です。また、パンやフライドポテトと一緒に食べられる点は、もはやフランスそのものです。フランスの国民食に「steak frites ステックフリット(牛肉のステーキ フライドポテト添え)」という料理がありますが、ビッテッは、まさしくベトナム版steak fritesです。

 

おすすめの店は、ナムソン。ホーチミン市内に2店舗あります。

 

bit tet namson

住所: 200 Bis Nguyen Thi Minh Khai

Ward 6, District 3,HCMC

住所: 157 Nam Ky Khoi Nghia

Ward 6, District 3,HCMC

営業時間: 8:00〜22:00

 

 

 

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*番外編  山羊カレー

 

パンと食べるベトナム洋食、番外編として、山羊カレー ca ri de もおすすめです。カレーなのでフランス由来とは言えませんが、料理の仕立てや、必ずパンと食べる点で、ここではベトナム洋食枠でご紹介致します。ベトナムでは、山羊おっぱい肉の焼肉や、薬膳たっぷりの山羊鍋が有名ですが、山羊焼肉&山羊鍋屋さんの定番料理として、この山羊カレーも人気があります。香りが良く辛味は控えめ、ほんのりココナッツ風味、パンに馴染む程よいサラサラ感ととろみのカレーは、山羊肉の滋味深さが滲み出ています。でもご安心ください、変な臭みや癖はありません。 「ベトナムで初めての山羊肉体験は、山羊カレーから」というのもおすすめです。

 

Quan Lau Dê Bảy Hồng (ラウイェーバイホン)

住所:149f Trần Quang Khải, Tân Định, Quận 1, HCMC

営業時間: 9:00〜21:00

 

 

いかがでしたか?ベトナム料理はフォーや生春巻きやバインセオだけではないということ、フランスの残り香が今もしっかりと感じられるということを、少しお判りいただけましたでしょうか?二度目のベトナム・ホーチミンには、是非、今までとは違った視点でベトナム料理を存分に味わってみてはいかがでしょうか?  フランスの名残を味わうベトナム洋食、おすすめです。

 

 

 

野久尾 啓

ビストロベルヴィル&トルビアックオーナーシェフ

 

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「ひとつの厨房を挟んだ、異なる2つの小さな料理店」

古いビルの階段を昇り、2階に辿り着いたら、探偵事務所のような扉を開け、さらに長い廊下のあるエントランスを進む。すると2つのドアがあり、2軒の店がある。扉のガラス部分には、それぞれの店名が書かれている。手前の201号室にある「ビストロ ベルヴィル」は、朝食からランチ、そしてディナーまで楽しめるカジュアルなフランス料理屋。こちらが本業。その隣、奥の202号室にある「トルビアック」は、昼夜はタイ料理屋、朝になるとベトナム料理屋へと姿を変える、幻惑の二毛作スタイル。実は「ビストロ ベルヴィル」と「トルビアック」は、ひとつの厨房で繋がっており、異なる2つの小さな料理店の料理を、1人のシェフが二刀流で同時進行的に供する、前代未聞かつ唯一無二な、自作自演型の新形態。朝晩問わず時を同じくして営業される2つの店を、あなたの気分や目的に応じて使い分け、料理と空間を通した「疑似旅行」をお楽しみくださいませ。

 

ビストロ ベルヴィル 中京区常盤木町49-201号  075-708-7894

トルビアック 中京区常盤木町49-202号  050-3555-0530

 

http://jajouka-kyoto.jp