NIWA MAGAZINE

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食と人 vol.48 文/矢沢路恵

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山菜の春、収穫の秋。安曇野には年に2回、春と秋の素晴らしい季節に足を運ぶ。叔母があちこち車で連れて行ってくれるのを楽しみに、そして足腰がだいぶ弱くなった叔父に会いに。

 

いつも夜遅くまで起きて待っていてくれるので早目に行きたいところだが、松本駅周辺でお土産買ったり一杯ひっかけてから一時間に1本しかない大糸線にとび乗り、山間の叔母の家に向かう。東京からの手土産は、そう高くない佃煮やお菓子などが好みなので選ぶのにあまり苦労はしない。炬燵で酒を酌み交わしながら、この半年の近況報告を話す。15年以上前のことだが、旅先の不慮の事故で息子を亡くし、最初は叔父と叔母を心配して安曇野に来ていたが、いまはもうむかしのこと。生きていれば私と同い歳になる従兄弟だった。胸にいろいろな想いを抱え、時たま思い出を語りながら、みんな生きている。山食堂で働きはじめてからは、一年でいちばんいい季節に食材を探す目的で通うようになった。

 

翌朝、これまでに無いほどの最高のいいお天気。叔父のリハビリもお休みの日だったので、叔母が八方尾根へ行こうと言う。山の上は紅葉も見頃だというので、車で連れて行ってもらう。白馬へ近づくとどんどんと寒くなり、青木湖を通り過ぎたくらいから木々が次第に色づいていく。天気も良く空も青い。日中は冷房も暖房もいらない最高の季節と叔父が言う。シーズンになるとスキー客が多く泊まる白馬の宿街を通り抜け、八方尾根のロープウェイ乗り場へ。第1ケルン以上はリフトで登り、バーが一本あるだけで、ガードも何もないまま吹きっさらしの椅子に乗っているだけなので、ジェットコースターに乗っているような感覚。下を見下ろすと山の紅葉が綺麗なこと。第3ケルンまで登り、標高1500mといったところでさすがにここまで来るとアルプスの山々が絵画のように美しい。麓で遠くに見えていた山の上に来て、ちょうどお昼の時間。海苔で巻いたおにぎりや適当に作った玉子焼き、水筒に入れたあたたかいコーヒーや剥いてきた梨、貰い物の饅頭。山の上では何を食べても美味だった。

 

標高1400から1500m以上、山には栄養が無くなり植物が生育する限界となるのだと山登りが趣味だった叔父が言う。その為、岩が多く歩くとつるつるして滑りそうになってしまう。陽が射してガラスの様に光って見えた遠くの山の斜面は、森林限界となり栄養が無くなった岩のつるつるした面が輝いていた。

 

リフトを降りると、まだ私達が小さい頃、家族で八方尾根に来た時の思い出を叔母が話す。山の上でいざバーベキューをしようというときに、肉を家の冷蔵庫に忘れてきたことに気付く。仕方ないので野菜だけ焼いて食べて帰り、後々まで何年もその事を思い出しては何度もみんなで笑いあったという。思い出は永遠のアルバムだ。居なくなった人の事まで記憶が蘇る。

 

春を想うと山桜を、秋を想うと紅葉を。

知らずしらずのうちに積み重なった思い出の箱を、蓋を開けてはまた思い出を詰めていく。

 

【栗とラムレーズンのレアチーズモンブラン】山の森林限界となる標高1500m以上では、岩が積み重なりいよいよ山頂へやってきたと思わせる。遠くに見えた山の上からは、いつもは見る事の出来ない景色が望めた。クラッカーやビスケットなどを砕いたものとバターを混ぜ、型の下に押しつけるように敷いていく。クリームチーズとてんさい糖をボウルに入れ、常温にしてかき混ぜておく。栗を適当な大きさに切ったものとラム酒に漬けておいたレーズンを合わせ、アルコールをとばして煮る。クリームチーズ、栗とラムレーズンを煮て冷ましたものを混ぜ合わせ、型にヘラで押しつけるように埋めていく。冷蔵庫で冷やし固める。

——————————————-

【フカガワヒトトナリvol.01】

FUKAGAWA HITOTONARI

秋の山食堂マーケット

11月9日(金)10日(土)11日(日)

13:30-15:30@山食堂

深川エリアで開催される店とその人へ会いに行く街歩きのイベント【フカガワヒトトナリ】にて、秋の山食堂マーケットを開催致します。西日本豪雨災害・北海道胆振東部地震の山食堂チャリティバザー&マーケットにて好評をいただいたmochilaの塚本さんのご協力により、秋冬に活躍するコロンビアのbag、グァテマラの織物のクラッチ、秋の色に合わせた初登場の限定カラーをこの3日間のみ山食堂にてご購入いただけます。全てハンドメイドの一点物。同じ色合わせや形はふたつとありません。他、山食堂で普段より使用している食材や作家ものの器などと合わせてご購入いただけます。

今回の【フカガワヒトトナリ】は全126店舗が参加致します。秋の深川散策、街歩きの途中、買い物ついでに是非お立ち寄りくださいませ。

山食堂マーケット

【フカガワヒトトナリ】特別営業

11月9日(金)10日(土)11日(日)

13:30-15:30(15:00L.O)

※山食堂マーケットで商品をご購入のお客様は、店内にて喫茶をご利用いただけます。秋の食材を使ったデザート、季節のサングリア、お茶やコーヒー、酒各種をご用意しております。

※山食堂チャリティバザーの商品もご覧いただけます。

※食事のご利用は17:30〜(昼飯のご用意は御座いません。)

※カード不可/現金のみ

※詳細はフカガワヒトトナリSNS、山食堂SNSにて更新致します。

http://fkhitotonari.tokyo/

https://m.facebook.com/fkhitotonari/

 

フカガワヒトトナリ – 2018年11月9日(金)10日(土)11日(日)の3日間、深川エリア(門前仲町・清澄白河・森下・木場・菊川)で開催されるイベント「フカガワヒトトナリ vol.1」の公

フカガワヒトトナリ vol.1 公式Webサイト

fkhitotonari.tokyo

 

 

 

 

 

 

矢沢路恵

都内数カ所の飲食店でサービスの仕事に従事した後、2014年より料理人であるパートナーの山谷知生とともに、山食堂を前店主より受け継ぐ。飲食店は生産者と消費者をつなぐ役割という考えで、全国各地に生産者をめぐる旅をしながら、日本の地域に伝わる特産を探索する。

 

 

 

山食堂  やましょくどう yamashokudo

〒135-0022 東京都江東区三好2-11-6桜ビル1A    電話・FAX 03-6240-3953

1A SAKURA Bldg,2-11-6 MIYOSHI,KOTO,Tokyo,Japan 135-0022

Phone Number:#81 3-6240-3953

都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線 清澄白河駅下車 徒歩3分程

深川江戸資料館通り沿い・深川江戸資料館斜め向かい側交差点より五軒目

夜=17時半〜21時半(ご予約優先)不定休

Dinner 5:30pm to 9:00pm *Prioritygiven to reservation *No fixed holidays

https://www.facebook.com/yamashokudo/

 

 

山菜の春、収穫の秋。安曇野には年に2回、春と秋の素晴らしい季節に足を運ぶ。叔母があちこち車で連れて行ってくれるのを楽しみに、そして足腰がだいぶ弱くなった叔父に会いに。

 

いつも夜遅くまで起きて待っていてくれるので早目に行きたいところだが、松本駅周辺でお土産買ったり一杯ひっかけてから一時間に1本しかない大糸線にとび乗り、山間の叔母の家に向かう。東京からの手土産は、そう高くない佃煮やお菓子などが好みなので選ぶのにあまり苦労はしない。炬燵で酒を酌み交わしながら、この半年の近況報告を話す。15年以上前のことだが、旅先の不慮の事故で息子を亡くし、最初は叔父と叔母を心配して安曇野に来ていたが、いまはもうむかしのこと。生きていれば私と同い歳になる従兄弟だった。胸にいろいろな想いを抱え、時たま思い出を語りながら、みんな生きている。山食堂で働きはじめてからは、一年でいちばんいい季節に食材を探す目的で通うようになった。

 

翌朝、これまでに無いほどの最高のいいお天気。叔父のリハビリもお休みの日だったので、叔母が八方尾根へ行こうと言う。山の上は紅葉も見頃だというので、車で連れて行ってもらう。白馬へ近づくとどんどんと寒くなり、青木湖を通り過ぎたくらいから木々が次第に色づいていく。天気も良く空も青い。日中は冷房も暖房もいらない最高の季節と叔父が言う。シーズンになるとスキー客が多く泊まる白馬の宿街を通り抜け、八方尾根のロープウェイ乗り場へ。第1ケルン以上はリフトで登り、バーが一本あるだけで、ガードも何もないまま吹きっさらしの椅子に乗っているだけなので、ジェットコースターに乗っているような感覚。下を見下ろすと山の紅葉が綺麗なこと。第3ケルンまで登り、標高1500mといったところでさすがにここまで来るとアルプスの山々が絵画のように美しい。麓で遠くに見えていた山の上に来て、ちょうどお昼の時間。海苔で巻いたおにぎりや適当に作った玉子焼き、水筒に入れたあたたかいコーヒーや剥いてきた梨、貰い物の饅頭。山の上では何を食べても美味だった。

 

標高1400から1500m以上、山には栄養が無くなり植物が生育する限界となるのだと山登りが趣味だった叔父が言う。その為、岩が多く歩くとつるつるして滑りそうになってしまう。陽が射してガラスの様に光って見えた遠くの山の斜面は、森林限界となり栄養が無くなった岩のつるつるした面が輝いていた。

 

リフトを降りると、まだ私達が小さい頃、家族で八方尾根に来た時の思い出を叔母が話す。山の上でいざバーベキューをしようというときに、肉を家の冷蔵庫に忘れてきたことに気付く。仕方ないので野菜だけ焼いて食べて帰り、後々まで何年もその事を思い出しては何度もみんなで笑いあったという。思い出は永遠のアルバムだ。居なくなった人の事まで記憶が蘇る。

 

春を想うと山桜を、秋を想うと紅葉を。

知らずしらずのうちに積み重なった思い出の箱を、蓋を開けてはまた思い出を詰めていく。

 

【栗とラムレーズンのレアチーズモンブラン】山の森林限界となる標高1500m以上では、岩が積み重なりいよいよ山頂へやってきたと思わせる。遠くに見えた山の上からは、いつもは見る事の出来ない景色が望めた。クラッカーやビスケットなどを砕いたものとバターを混ぜ、型の下に押しつけるように敷いていく。クリームチーズとてんさい糖をボウルに入れ、常温にしてかき混ぜておく。栗を適当な大きさに切ったものとラム酒に漬けておいたレーズンを合わせ、アルコールをとばして煮る。クリームチーズ、栗とラムレーズンを煮て冷ましたものを混ぜ合わせ、型にヘラで押しつけるように埋めていく。冷蔵庫で冷やし固める。

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【フカガワヒトトナリvol.01】

FUKAGAWA HITOTONARI

秋の山食堂マーケット

11月9日(金)10日(土)11日(日)

13:30-15:30@山食堂

深川エリアで開催される店とその人へ会いに行く街歩きのイベント【フカガワヒトトナリ】にて、秋の山食堂マーケットを開催致します。西日本豪雨災害・北海道胆振東部地震の山食堂チャリティバザー&マーケットにて好評をいただいたmochilaの塚本さんのご協力により、秋冬に活躍するコロンビアのbag、グァテマラの織物のクラッチ、秋の色に合わせた初登場の限定カラーをこの3日間のみ山食堂にてご購入いただけます。全てハンドメイドの一点物。同じ色合わせや形はふたつとありません。他、山食堂で普段より使用している食材や作家ものの器などと合わせてご購入いただけます。

今回の【フカガワヒトトナリ】は全126店舗が参加致します。秋の深川散策、街歩きの途中、買い物ついでに是非お立ち寄りくださいませ。

山食堂マーケット

【フカガワヒトトナリ】特別営業

11月9日(金)10日(土)11日(日)

13:30-15:30(15:00L.O)

※山食堂マーケットで商品をご購入のお客様は、店内にて喫茶をご利用いただけます。秋の食材を使ったデザート、季節のサングリア、お茶やコーヒー、酒各種をご用意しております。

※山食堂チャリティバザーの商品もご覧いただけます。

※食事のご利用は17:30〜(昼飯のご用意は御座いません。)

※カード不可/現金のみ

※詳細はフカガワヒトトナリSNS、山食堂SNSにて更新致します。

http://fkhitotonari.tokyo/

https://m.facebook.com/fkhitotonari/

 

フカガワヒトトナリ – 2018年11月9日(金)10日(土)11日(日)の3日間、深川エリア(門前仲町・清澄白河・森下・木場・菊川)で開催されるイベント「フカガワヒトトナリ vol.1」の公

フカガワヒトトナリ vol.1 公式Webサイト

fkhitotonari.tokyo

 

 

 

 

 

 

矢沢路恵

都内数カ所の飲食店でサービスの仕事に従事した後、2014年より料理人であるパートナーの山谷知生とともに、山食堂を前店主より受け継ぐ。飲食店は生産者と消費者をつなぐ役割という考えで、全国各地に生産者をめぐる旅をしながら、日本の地域に伝わる特産を探索する。

 

 

 

山食堂  やましょくどう yamashokudo

〒135-0022 東京都江東区三好2-11-6桜ビル1A    電話・FAX 03-6240-3953

1A SAKURA Bldg,2-11-6 MIYOSHI,KOTO,Tokyo,Japan 135-0022

Phone Number:#81 3-6240-3953

都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線 清澄白河駅下車 徒歩3分程

深川江戸資料館通り沿い・深川江戸資料館斜め向かい側交差点より五軒目

夜=17時半〜21時半(ご予約優先)不定休

Dinner 5:30pm to 9:00pm *Prioritygiven to reservation *No fixed holidays

https://www.facebook.com/yamashokudo/